☆I made a essay for my scholarship. I just want to put on my blog as a good memory!
「留学半年を終えて」
カナダに来て、既に半年が経ちました。カナダに来たばかりの頃は一年間うまくやっていけるかとても心配でしたが、ホームシックになることもなく、今日まで毎日がとても早く過ぎていったことに驚きを隠せません。
私はバンクーバーから飛行機で30分ほどのコモックスバレーという町の公立高校に通っています。コモックスバレーは私の住んでいる関市のような自然豊かな場所で、野生のシカが道路を渡っている光景をよく見かけます。私と同い年のホストシスターと13歳のホストブラザー、それからホストペアレンツの毎日賑やかな四人家族と、ブラジルからの留学生の女の子と一緒に暮らしています。
私がこの半年間で最も強く感じたことは「違いの大切さ、面白さ」です。今、私はカナダに留学していながらも、世界中に留学しているような気持ちです。なぜなら私の住んでいる町、コモックスバレーには約170人の留学生がいるからです。ハンガリー、ブラジル、中国、ドイツ、タイなど15ヶ国以上から訪れています。別れる際に必ず頬を寄せてハグをするメキシコの友達、1日に2回以上お風呂に入ることが習慣だという韓国の友達、いつも陽気でジョークばかり言っているナイジェリアの友達。彼らは同じ留学生として、励ましあったり、競い合ったりできる大切な存在です。
忘れられない思い出は、私が東日本大震災の話をし、東南海大地震が近いうちにやってくるかもしれない、と伝えた時、スペイン人の友達が「マコの家族全員、私の国に来たらいいよ。」と真剣に言ってくれたことです。国籍を越えてこんなにも素晴らしい友達がいることを嬉しく思っています。また、彼らと話しをしたり過ごしているうちに、国それぞれの習慣や考え方を知り、私が今まで当たり前だと思っていたことが日本以外の国ではそうでなかったり、真逆の考えを持っていたりと毎日が刺激的です。
インターナショナル生に限らず、カナダ人と日本人にも違いがあります。例えば、クリスマスイブの夜、私のホストファミリーはホームパーティーを開き、30人以上もの人が家にやってきました。驚いたことに招かれた人たちはお互いのことをよく知らなかったり、初対面といった状態でした。聞いてみるとその人たちはホストペアレンツの友達のそのまた友達だったりするのです。それでも、自己紹介といった硬いものなどはなく、お互い話をしているうちにすっかり以前からの友達であったかのようでした。カナダ人のフレンドリーさに感心した1日でした。
ここで、私が留学する前に気になっていた私の通っている学校の様子について説明したいと思います。私の通っているHighland secondary schoolは12歳から17歳までの全校生徒900人が在籍する小規模の学校です。学校は毎日朝9時から始まり、午後3時20分に終了します。日本で私が通っていた高校と大きく違うことは、一つの授業が120分間で、毎日4教科のみ勉強することです。また、その4教科は選択の単位制で生徒自身が決めることができ、授業ごとに自分が選択している科目の教室まで移動します。授業ごとの休み時間は5分しかないため、授業終わると廊下は一気に生徒でいっぱいになります。私は物理、体育、数学、美術を選択しました。(先生が決めてくださいました)
物理と数学はほとんどの分野が既に日本で習った範囲だったのですが、文章題や正しい語句を選ぶ問題などはまだまだ苦戦しています。このようにカナダの高校は日本でいう1年1組、2年2組のような自分のクラスや、学年ごとに集まる機会がないため、同じ学年でもお互い知らないということがあります。また、カナダ人は日本人が持っている先輩や後輩といった意識がほとんどないので学年を越えて友達がいる人が多いように感じます。
カナダでは積極的に部活やクラブに入らない限り、新しい友達を作ることは難しいかもしれません。逆に言えば、カナダの学校制度は自分のやる気次第でどんなことにもチャレンジできるようになっています。日本は集団を大事にするのに対して、カナダでは個人を大切にする、その国の特徴を表しているなと思います。
私は9月末から11月までバレーボール部に入部していました。ここでは、季節ごとに部活の選択ができ、例えば秋はバレーボールとクロスカントリー、冬はスキーとバスケットボール、春はサッカーといったように誰でもいくつでも入部することができます。日本でバレーボールをしたのは体育の授業くらいで、ルールも分からない状態でスタートしましたが、コーチやチームメイトが「マコ!マコ!」といつも声をかけてくれたおかげで試合で点を取ることもできました。いい経験になったと確信しています。
このように違いを知り、新しい経験をしていく中で、自分が日本人であること、日本で生まれ育ったこと、日本の文化、に対して誇りを持つようになりました。これは日本にいた時には感じたことのない強い気持ちです。
ホストファミリーに習字を披露した時、ホストファミリーが日本語に凄く興味を持ってくれて、日本語について色々と質問をしてくれましたが、「ひらがな、カタカナ、漢字の違い」を説明するのが難しかったのを覚えています。また、ハウスメイトの子に「ブラジルの学校で広島と長崎への原爆投下について習ったのだけど、日本人はそのことについて今はどう思っているの?」と聞かれた時に上手く答えることができませんでした。英語力の問題はもちろん、それらについて自分でもよく分かっていませんでした。日本人として、分からないと答えることほど残念なことはありません。日本についてもっと知り、しっかり説明できる語学力をつけたいです。
ここまでの半年が決してスムーズだったわけではありません。正直に言うならば、毎日の生活の中で悔しさが90%、残りの10%が楽しさです。「自分のこんな英語が相手に伝わるのか」という不安や「本当はこう言いたかったのに」と本当の気持ちをごまかしてしまったことは何度もあります。留学前に思い描いていたあのキラキラした留学とは異なっていました。それでも、今まで留学したことを1度も後悔しなかったのは、上手く言えませんが、精神的な部分でそれを超えるものが私の中で成長してきているからだと私は信じています。
お伝えしたいことはまだまだ沢山ありますが、今回はそのほんの一部を書かせて頂きました。家族や日本にいる私を支えてくださっている全ての方に感謝の気持ちでいっぱいです。残り半年の私の留学生活。新たにどんなことを発見できるか楽しみです。